地面の力を活かす関節の使い方について

地面の力を活かす関節の使い方

地面からの力を活かすのにベストな身体のポジションというのがあります。

 

 

一言で言えば、力を発揮する瞬間に、関節が伸びていること。(ただし、ロックするほど完全に伸びると故障の原因になります。特に、膝と肘)

 

 

(動かす腕側の)ひじと肩、(蹴った側の)股関節と膝が伸びているかどうかということになります。

 

 

これができていればいるほど、力まなくても地面の踏ん張りを上半身や腕に伝えることができます。

 

 

伝わった力は、ボクシングのようにパンチ力として発揮されたり、投球やフェンシングなどのようにスピードに変換されて発揮されます。

 

全体の力が10だとすると、ボクシング(力6:スピード4)、フェンシング(力1:スピード9)、投球(力2:スピード8)のようなイメージでしょうか。

 

 

ボクシングの村田選手の完璧に近いパンチ。スピードもあり、インパクト時にかなりの威力が伝わっています。
ドレスの基本

 

 

フェンシングの大田選手の突き。ものすごい踏み込みとスピードです。
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大谷選手のリリース。地面からの力が指先まで完璧に伝わっています。(脚は力を伝え終わった直後で開放されており、わかりずらいかもしれません。)
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リリースの瞬間の形では最高の選手  いわゆる「球持ちが良い」といわれる状態がこれです。 白村選手(慶大⇒日ハム)
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軸足の膝の折れが早く、リリースの瞬間に十分に地面からの力が伝わっていないフォーム
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マイク・タイソンのフットワーク。後ろ足、腰、肩のラインが弓のような曲線を描いて常に連動しており力が伝わっています。スウェーバックや強いパンチが常に出せる状態です。

 

 

こちらは形だけのフットワークの例です。膝と腰が逃げているため、まったく威力が伝わっていません。サンドバックの揺れに注目してください。インパクトポイントでの肩から先の形はできているので一見良く見えるのですが。

 

槍投げ、日本トップ競う2人、村上選手とディーン元気選手のリリース時の比較。村上選手より細身のディーン選手が遠投できる秘密がここにあります。

 

tuki

 

 

 

球速だけでなく、スポーツに共通する重要なポイントなのでたくさんの例を挙げました。

 

 

この形を無理なく作るために、股関節や肩の柔軟性や脱力が大事なのです。

 

 

股関節や肩まわりが自由に動かなかったり、脱力できないと、その部分の動作がブロックされ、身体の他の部位にしわ寄せがいきます。

 

 

それを改善しないまま、球速アップを求めると、ケガをしたりフォームが崩れていく可能性もあります。

 

 

少なくとも、投球中に膝や股関節を無意味に曲げたりするのはやめたほうがよいということが分かるかと思います。